にほんめ


2006年、ネタロード2本目。

全然書けてないなぁ。




茅ヶ崎ダンス 漫才「はぁはぁ… あぁ…ん」



M:はいどうも!ボケ担当のMです。
  よろしくお願いします!
  そしてこちらがツッコミ担当のSさんです。

S:そうね。

M:ところで最近よく思うんですが、幼稚園ぐらいの小さい頃はいろんなことやりましたね。

S:どんなことをやったの?

M:そうですね〜。盗んだバイクで走り出してましたよ。

S:(ビシィ!)

M:あうぅ! で、ですよね。おかしいですよね。
  え…Sさんはどうでしたか?

S:盗んだうんこでダシをとってたわ。

M:ええ!?うんこ盗んだ上にダシとるんですか!
  ちょ、ちょっと!Sさん、あなたツッコミですから!
  ほ、他に遊びありましたよね。

S:そうね。サッカーとかしたわね。

M:しましたね〜。
  僕なんかボールが友達過ぎて、いつも席が隣どうしでしたよ。

S:(ゲスゲス!)そんなに蹴られるのが好きなの?うふ。変態ね。

M:あの、Sさん。まとまりましょう。
  こんなに近くにいるのに一人ぼっちです、僕。

S:ママゴトとかもしたわね。

M:しましたね〜。
  近所では、僕が一番ガスコンロの役がうまかったですよ。

S:あなた!後ろ手にする?亀甲にする?

M:あ、プレイの話はちょっと。無邪気な遊びにプレイの話はちょっと。

S:まったく。さっきから文句ばっかり。
  あなた、ほんとにわがままな困ったさんねぇ。

M:いや、そんなに文句は…

S:まったく。さっきから煮豆の話ばっかり。
  あなた、ほんとにふじっ子のおまめさんねぇ。

M:いや、煮豆の話なんかしてませんよ!

S:いいわ、私が目覚めさせてあげる。

M:わわわー!ちょちょちょ!
  ああぁぁー… おおぉぉー…

S:さぁ、漫才しなさい。

M:そ、そういえば10回クイズとかもしましたね。
  ピザの問題が代表的です。

S:とろけるモッツァレラ…

M:あぁぁ!

S:フレッシュなトマト…

M:ぁ… ぁ…

S:ジューシーなサラミ!

M:ああぁぁー!




M:む、昔話なんかもよくしましたね…
  桃太郎なんか、みなさん知ってるでしょう。
  もう忘れてるって方のために、今日は桃太郎の話を改めてさせてもらいますね。

S:うふふ。

M:「桃太ろおぉふぉう!

S:うふふ。

M:むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

S:ほら、「汚い豚です」って言ってごらんなさい。

M:おじいさんは、

S:(ビシィ!)

M:き、汚い豚です!

S:おじいさんに失礼だろ!(ビシィ!)

M:あうぅ!
  お、おばあさんは、川へ洗濯へいきました。

S:うふふ。

M:おばあさんが川で洗濯をしていると川上から大きな母が流れてきました。
  「あらまぁでっかい母だべ。」おばあさんは母を持ち帰り、執刀することにしました。

S:うふふ。

M:…………母の帝王切開を成功させると、なんと元気な男の子が生まれてきました。
  男の子は母から生まれてきたので母太郎と名づけられました。

S:うふふ。

M:………あの、Sさん。
  放置プレイはやめて、ちゃんとツッコんでください。

S:あら、急に素直ね。じゃぁ、こうして…

M:あ、決してそっちではなく!決してそっちではなく!

S:うふふ。

M:ある日、母太郎は鬼退治に出かけたいといいました。
  おばあさんからキビダンゴをもらうと母太郎は颯爽と旅立ちました。

S:ほら。「僕は豚です。醜い豚です。」と言ってごらんなさい。

M:は、母太郎が歩いていると、犬が歩いてきて母太郎に言いました。

S:(ビシィ!)

M:ぼ、僕は豚です!醜い豚です!

S:犬だろ!(ビシィ!)

M:あうぅ!
  と、とにかく他にも動物たちが…き、来ました。

S:恥ずかしい格好の猿…

M:来てません。戦力になりません。

S:いやらしく縛られたキジ…

M:いや、だから…

S:ジューシーなサラミ!

M:ああぁぁー!




M:い、犬と猿とキジがあらわれてそれぞれ、い、言いました。

S:(ビシィ!)

M:僕は汚い豚です!

S:(ビシィ!)

M:僕は汚い豚です!

S:(ビシィ!)

M:僕は汚い豚です!

S:(ビシィ!)

M:僕は汚い豚です!

S:(ビシィ!)

M:僕は汚い豚です!

S:(ビシィ!)

M:僕は汚い豚です!

S:名産地か!(ビシィ!)

M:あうぅ!
  え、Sさん… もうやめましょう…

S:うふ。「もういいよ」って言って欲しいの?

M:は、はい…

S:言って欲しい?

M:はい… 

S:そんなに言って欲しいの?

M:ぁ… ぁ…

S:ジューシーなサラミ!

M:ああぁぁー!



こんなネタです。

いろんな意味で「どうですか」


前回の「エロス」に続いて、こういうのが多いなぁ。

今回は、よりディープな方向に持っていったんですが、

ネタとして間違った方向には進んでないと思う。

でも、人としては間違ってると思う。


自分のネタに「おもしろい」っていうのは正直気が引けるんですが、

逆に、自分が「おもしろい」と思えるネタでないと、

他の人が笑っても、ホントにおもしろいネタとは言えないんだと思う。

そういうパラドックス


僕の母は、趣味的にいろいろ作ったりしてるんですが、(音楽とか小説とか)

いつも自分のことを「天才だ」といいます。

僕はあまりそのことに関しては、快くは感じなかったのですが、

母は、

「たとえ大勢の他人を感動させたり共感させたり満足させるようなものが完成しなくても、

 世界でただ一人、自分が幸せだというので十分だと思う。」と言いました。

母をなめてたね。僕は。(小説はまだ完成してないみたいだけど)


自分が幸せであればいい。

一見、最悪な考えかただし、実際に悪い意味だったら最悪だと思う。

でも、受け取り方によってはすごく素敵なことだと思う。


これはあくまで一つの、僕の展望でしかないわけなんですが、

「恋愛」とか、「人付き合い」はこの考えが大事なんじゃないかな。


自分が幸せであればいいっていうのは、

普通に考えれば、人と付き合う中で一番のタブーなのですが、

他人が幸せであることが、自分の幸せであると思えるのが素敵じゃないかな。


なんでもないような風景にある、「しあわせ」を敏感にキャッチする。

例えば、好きな人が笑っている、という風景。

その子は自分のために笑っているのではなくても、

ただ「笑っている」という事実を「しあわせ」と感じるような、

そういう「自分が幸せであればいい」もアリだと思う。


だから、「君のために」っていう言葉に、

「(僕がしあわせであるために)君のために」っていう言葉が省略されているといいな。

すごくやさしいエゴ。素敵だ。


人を好きになって愛するということは、そういうことなんじゃないかと思う。

自分を好きになれない人間に他人を好きになれないという考えもあるけど、

逆に、人を好きになれば、そういう自分も好きになれるんじゃないかな。

そんなパラドックス


ものすごく脱線してしまいましたが、なんで母の話を引用したかというと、

自分のことをへりくだって言わないっていうのは、

常識がそうさせてるだけで、別に何も間違ったことではないです。(程度にもよりますが)

ラーメン屋が、自分でうまくないって思ったラーメンをお客さんに出すわけがない。

そういう部分での「完成」を目指したいっていうね。

そういうことを言いたかったの。


まぁ、そういう意味合いでは70点ぐらいのネタかな。

好きなネタではある。


成功した部分をまず挙げる。


とりあえず、サラミの部分が最初に思いついて、

サラミでイクって、どうだろう、って感じで書いていきました。

オチにもつかえたので、なかなかじゃないかな。

なんでサラミにしたかというと、これは割と悩んだ末でして、

ピザのくだりで、「○○○!」「ああぁぁー!」っていうのを書くっていうのは、

一番最初からあったのですが、

なるべく作為を感じさせないようにするのが難しかったのです。


例えば、桃太郎のくだりの「恥ずかしい格好のサル」「縛られたキジ」っていうのは、

エロい修飾をすればよかったので、これでよかったのですが、

ピザの部分は、全くエロくないのにイってしまう、というおもしろさが欲しかったので、

エロい作為を感じさせてはいけなかったのです。

でも、考えれば考えるほど、「思わせる」ことになってしまいました。

ジャーマンポテト」とかも候補に挙がったのですが、

「マン」がダメだろうということで却下になり、

その流れでいくと、「ピーマン」とか絶対ダメだろうと、そういう感じで、

生き残ったのが今の3種の具材です。

「モッツァレラ」に多少エロさを見出せてしまうものの、

やりたいことはできてるかな、という感じです。


ピザがこんなにエロい食べ物だと思わなかった。


あとは、「ふじっ子のおまめさんねぇ。」っていうボケ。

このネタで一番好きなボケです。

わざわざ、公式サイトまで見る熱血っぷり。

問題は、SMのことも調べてるっていう熱血っぷりですが、

とにかく、「煮豆の話ばっかり」っていうのが好き。

そんで、このボケのフリがそのまま話題の転換につながってて。

この辺の流れはよくできてるかな。僕にしては。


このネタのコンセプトは、

「ボケがツッコミに振り回されすぎて、いつの間にか立場が入れ替わってる」ってもの。

スムーズにいかせるには時間が足りなかった。

まぁ、書きたかった大体の形は書けました。


ムチで叩くのが、スイッチになるっていう。

この部分は応用させて違うネタで書きたいです。

変則漫才ならではのボケができてるかな。

ここが設定固執の軸ボケになるんですよね。

でも、ここだけになってしまうと、薄くなるので、

小ボケも混ぜ込んでみました。

設定上、本来のボケ役がボケないとダメですからね。

そういう意味では、僕のネタ書きコンセプトに重なる、いい設定ではあると思います。


でもダメな点を挙げると、

そのいい設定を活かしきれてはいないです。おっす!オラ非力!

もうちょっとSMをテーマにしたボケを織り込みたかったし、

時間がなくてズババっと書いたので、展開が若干荒い。

そんで、コンセプトには反してないものの、混ぜた小ボケは弱い。


などなどダメな点を挙げればキリがありません。

書いた本人である僕は、絵が頭の中にあるので楽しめるのですが、

絵が浮かばなかったら、おもしろくない。(浮かんでもおもしろくないという事態もある)

そういう、少しひとりよがりなネタができてしました。

自分とツボが合う人には、楽しんでもらえるかもしれません。

評価の分かれそうなネタですね。

ボケのタイプとか、SMっていう設定とか含めて。


割と理論立てして、コンセプトも作って書いたネタですので、

自分の中ではおもしろいです。自分の中では。


MM−1に出すために書きましたが、一回戦突破できるかさえ危うい。

目標は二回戦突破です。



一応、審査ブロックが同じ人で、気になるネタを読んだのですが、

トロイデさんがおもしろすぎます。

まだ全部の人のネタ読んでないのでなんともいえませんが、

これ、優勝なんじゃないかな。